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写真通信 2019.07.30

[保存版]夏の風物詩、花火を撮る。事前準備から撮影方法までをまとめました

こんにちは! こん。です!

紫陽花のシーズンも過ぎ、いよいよ夏本番の香りがする7月になりました。

雨続きの梅雨から一転、晴れた日のもくもく雲を見ては「夏の写真が撮りたいな~」なんて胸を弾ませている頃ではないでしょうか?

海、ひまわり、風鈴、ラムネ、麦わら帽子にワンピース……。

撮りたい夏の写真はいろいろありますが、中でも夏を代表する風物詩といえばこれですよね。

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そう、花火大会の打ち上げ花火

夏を彩る豪快な打ち上げ花火はぜひとも写真に収めたいものです。

そんな花火の撮影ですが、「難しそう」なんてイメージを抱いてる方も多いかと思います。でも、実はポイントを押さえればとっても簡単なんです。

今回はそんなイメージを払拭する花火の撮影方法を細かく伝授しましょう!

ポイントは3つです。


  1. 必要機材を揃える

  2. 花火を撮影できるポジションを確保する

  3. カメラを花火の撮影に適した設定にする

今回は花火大会前、当日、撮影中の3ステップに分けて、準備することとポイントを解説していきます。

それでは順番に見ていきましょう!

事前準備、必要機材を揃えよう

ポイントの1つ目【必要機材を揃える】

花火を綺麗に撮影するためには、カメラの他に撮影をサポートする必要なアイテムがあります。

花火の撮影で使用する機材をざっとまとめるとこんな感じです。

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①バルブ撮影ができるカメラとズームレンズ
②三脚
③レリーズ
④テープ
⑤ライト

カメラを除いて花火の撮影において最も欠かせないアイテムが三脚です。

後半で詳しく触れますが、花火を撮影するためには長時間シャッターを開ける必要があります。

そのため、シャッターを開けている間、ブレが生じないようにカメラを固定しなければなりません。

花火は海辺で打ち上げることが多く、風が吹くこともあります。それらを考慮し、なるべく丈夫な三脚を選ぶと安心です。

とは言いつつも、僕は約2,000円の三脚にCanon EOS80Dとズームレンズ(総重量約1.5kg)を付けて撮影しています(笑)。

こちらが僕の使用している三脚。お値段はお手頃ですが、今のところ問題なく撮影できています。

三脚があれば、最低限の花火の撮影に挑戦できるので、もし高めの三脚を準備する予算のない方は検討してみてくださいね。


また、後ほど詳しく解説しますがカメラはバルブ撮影ができるカメラを、レンズはズームレンズがおすすめです。

その他にあると便利なアイテムがレリーズ、テープ、ライトの3点です。ライトは撮影のセッティング時に手元を照らすために使用します。

レリーズとは、シャッターの代わりをするボタンが付いたコードのようなもので、このコードをカメラに差し込むことで手元のボタンでシャッターが切れるようになります。

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三脚に固定したカメラ本体に触れずにシャッターを切ることができるため、シャッターを押した衝撃でカメラがブレるのを防ぐことができます。

また、混雑する花火大会では周りの方に配慮をして座って観覧するのがマナーです。そのため、座ったままでも撮影可能なレリーズはとっても重宝するアイテムです。



撮影前準備、設定やポイントを押さえよう

花火大会当日、打ち上げ前にするべきなのがポイントの2つ目と3つ目の【花火を撮影できるポジションを確保する】、【カメラを花火の撮影に適した設定にする】です。

花火を撮影できるポジションを確保する

僕はこの記事を書くために毎年6月に開催されている横浜市の花火大会に行ってきたのですが、今年は見事に場所取りを失敗してしまいました(笑)。

それでは、場所取りを失敗するとどうして良い写真が撮れないのでしょうか。

以下の写真をご覧ください。

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写真の左下に人の頭部が見切れてしまっているのがわかりますでしょうか?

今年は会場に出向いた時間が遅くなってしまったため撮影に最適な場所を確保することができなかったんです。

……僕は痛感しました。

花火を撮影できるポジションを確保できるかどうかでその日のすべてが決まります。

場所取りは、最低でも、花火大会開始前の1時間半~2時間前に始めるのがおすすめです。

また、場所取りをする際は周りの方の迷惑にならないように配慮しましょう。

すでに周囲で場所取りをしている方がいる場合は、そばに三脚を立てても大丈夫かどうか確認を取ることも大切です。

カメラを花火の撮影に適した設定にする

花火を撮影するためには、まず基本設定とされているマニュアルフォーカス、シャッターバルブ、ISO感度100、絞りF11を覚えておくことが大切です。

◎ マニュアルフォーカスに設定する

暗闇で打ち上がる花火をオートフォーカスで撮影することは困難なため、マニュアルフォーカスに切り替えてピントを合わせます。

このとき、ピントリングを無限遠まで回して、花火が打ち上がる方向にある遠くの建物などにピントを合わせてみましょう。すると、花火にもピントが合うようになります。

ちなみに、マニュアルフォーカスでピント合わせるときはライブビュー表示にすると簡単です。

また、ピントを合わせる際に活躍するのがテープです。

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せっかく合わせたピントがずれてしまわないようにピントリングをテープで固定すると撮影中も安心感があります。

◎ 撮影モードをバルブ(B)に切り替える

ピントを合わせたら、次は撮影モードをバルブ(B)に切り替えましょう。バルブ撮影とは、シャッターを押している間のみ露光する撮影モードです。

バルブ(B)がない場合はマニュアル(M)にしてシャッタースピードを一番遅くするとバルブ撮影ができることもあります。

そして、最後。シャッタースピードを遅くしてもしっかりと写すために、ISO感度を100、絞りをF11に設定します。

これで基本設定は終了。準備は万全です!!



万全を期していざ花火撮影に挑戦

さぁ! 花火が打ち上がったらついに撮影の開始です!

ではではみなさん! 適当にシャッターを切って遊んでください! 以上です!

……なんて言ったら怒られるでしょうか(笑)。でも、ここからは明確なアドバイスをすることがとても難しいのです。

なぜなら、その日の天候、日没の状況、打ち上がる花火の迫力によってレンズに取り入れられる光の量がさまざまだから。

「このくらいかな~」という感覚でシャッターを長く開けてみてください。

最初の5~10分は花火の打ち上がりも控えめだと思うので、その間は本気で撮ろうとせず、捨て覚悟でとにかくたくさんシャッターを切って感覚を掴みましょう。

これから僕が例として撮影してきた花火の写真をご紹介するので「こんな感じで撮るんだ~」というイメージを持っていただけたら幸いです(写真はすべて無加工で、明るさの調整はしていません)。

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ISO100、F11で打ち上がる前からおよそ30秒の長い間シャッターを開けてみました。

明るくなりすぎてしまったので、次はタイミングを見てシャッターを開ける時間を短くして撮ってみる必要がありそうです。

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花火が打ち上がったタイミングでシャッターを押し、ISO感度100、F11でおよそ12秒ほどシャッターを開けてみました。適正な明るさで綺麗に撮れました。

花火が1発ずつ打ち上がる場合、この日の天気、この日の空の明るさでは「およそ12秒シャッターを開ければいい」と感覚を掴みました。このような感じで、まずは適当にシャッターを切ることが大切です。

ISO感度100、絞りF11とはあくまで最初の基本の設定であるため、場合に応じて調整も行なっていきます。

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花火が連続で打ち上がるときは、1発ずつ花火が打ち上がるときよりも光の量が増えてしまいます。そのため、12秒もシャッターを開けてしまうと写真が明るくなりすぎてしまいました。

また、その間に同じ位置に打ち上がった花火が重なりすぎてしまい、花火そのものも真っ白です。

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ISO100、F11で1秒だけシャッターを開けてみました。

シャッターを開ける時間が短すぎると、花火を放射状に捉えることができず点の集合体のように写ってしまいます。さらに、これでは暗すぎる写真ですよね。

花火大会の規模にもよりますが連続で打ち上げられる花火を撮る際はISO100、F11で3秒~5秒程度シャッターを開けると綺麗に撮れることが多いです。


ちなみに、最初に説明したバルブ撮影ができるカメラをおすすめする理由としては、このように状況に応じて直感的にシャッターを押して取り入れられる光の量を調整できることが挙げられます。

また、ズームレンズをおすすめする理由としては人を写さないように画角を調整できたり、寄りと引きの写真のどちらも撮影できたりするからです(花火が打ち上がる前にピントを合わせるので、レンズ交換も難しいです……!)

カメラを買ったときに付いてくるキットレンズでも十分撮影可能なため、花火撮影に挑戦する際はぜひズームレンズを使用してみてください。

今年は場所取りに失敗してしまったため、寄りでの写真しか撮影できませんでしたが、ここからは、昨年場所撮りから撮影までをこだわり抜いた写真をご紹介します。

なお、ここから先は、すべて加工した写真です。

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(ISO100、F11、シャッタースピード10秒)

昨年は天候にも恵まれ、花火が打ち上がり始めた時間は空がマジックアワーで美しく染まっていました。

上部が少し切れてしまいましたが、マジックアワーと花火が重なる最高の瞬間を捉えることができました。

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(ISO100、F11、シャッタースピード30秒)

マジックアワーが薄れ、深い夜が広がりつつある空に打ち上げられた花火。

先ほどよりも少し画角を広めにし、写真の中に花火全体をしっかり収めるように調整しました。

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(ISO100、F11、シャッタースピード30秒)

さらに画角を広めにし、横浜みなとみらいの夜景と花火を1枚の写真の中に収めるようにしました。

撮影に使用したズームレンズは、キットレンズよりも広角側を17mmまで広く写すことができる「SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM」。

花火撮影はもちろん、ズーム全域F2.8で撮影可能なこのレンズはさまざまな場面で活躍してくれます。

関連記事:単焦点レンズのようなボケ感を。万能ズームレンズ「SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM」

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(ISO100、F11、シャッタースピード30秒)

最後に、フィナーレの連続で打ち上がる花火を撮影しました。

花火が打ち上がる前からシャッターを開けていたので数発打ち上がったところでシャッターを閉じても暗くなりすぎることなく撮影できました。


ちなみに、1年前に撮影したこれらは、僕が人生の中で撮影に挑戦した2度目の花火でした。

写真を本格的に撮り始めるようになって間もなかった頃ですが、想像以上に簡単に撮影することができました。

花火撮影は運要素もあるので、とにかくたくさんシャッターを切ることが大切です。

たくさん撮れば中にはベストショットが混ざっているはず。数撃ちゃ当たるという感覚で楽しみながらシャッターを切りましょう……(笑)。



花火マスターへの近道は、まず「楽しむ」ことから

たくさんお話してきましたが、押さえるべきポイントを押さえてしまえば花火の撮影はとっても簡単なのです。


  1. 必要機材を揃える

  2. 花火を撮影できるポジションを確保する

  3. カメラを花火の撮影に適した設定にする

これら3つのポイントを押さえることで、花火マスターに一歩近づけるはず。また、繰り返しになりますが、とにかく楽しみながらたくさんシャッターを切ることが大切です!

周りの方の迷惑にならないようマナーを守りながら、お互いが気持ち良い時間を過ごせるように心掛けましょう!

それではみなさん、令和最初の夏をLet’s Enjoy ♪

使用したカメラ

SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM

Canon EOS 80D

キーワード

  • 花火の撮り方

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