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写真通信 2020.01.11

都心から特急電車で約1時間。ふらりと行けるその場所に、満天の星が眠っている

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[この記事は、いすみ市起業家発掘及び情報発信業務を受託したTURNS(第一プログレス)がPhotoliと協力して制作しております]


千葉県いすみ市の星空に惹かれて移住を決めた男性がいます。名前は、草原学さん。出身は山口県下関市、仕事で東京への転勤を経た後、星空の撮影に魅了されて日本中を撮り歩くようになったそう。

美しい星空を求めて日本全国を撮り歩いたという草原さん、なぜいすみ市への移住を決めたのでしょうか。

今回は「いすみの星空」をテーマに、草原さんにお話を伺いました。

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(インタビュアー:「Photoli」編集長・横尾涼)


横尾 涼(以下、横尾):草原さんが星空を撮り始めたのはいつ頃のことですか?

草原 学さん(以下、草原さん):正確にはよくわからないですけれど、たぶん20年前くらいかな。

横尾:20年前。きっかけはなんですか?

草原さん:昔、よく登山をしていたのですが、北アルプスの燕岳に登ったときに、夜にテントから出て空を見上げてみたら満天の星が広がっていて──その美しさを「写真に収めたい」「他の人にも見せたい」と思って星空を撮っていたら、いつの間にか星空の撮影に夢中になっていました。

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横尾:山々が連なる様子ではなく、星空だったんですね。

草原さん:そう、なんででしょうね。星空に惹かれて、星空を撮るために写真を始めて、今は星空ばかり追いかけています。

横尾:最初は何のカメラを使っていましたか?

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草原さん:最初は、キヤノンです。本格的に撮るようになってからはEOS 10D。今は、5D Mark IV、SONYα7RⅢ、ニコンのD750とAPS-Cのミラーレスをいくつか使っています。

横尾:星空を撮影するときは、どんなレンズを使いますか?

草原さん:よく使っているのは、シグマの14mmの単焦点です。あとは、キヤノン24mm F1.4の単焦点も使いますね。良いレンズです。

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横尾:ズームはあまり使いませんか?

草原さん:あまり使わないですね。単焦点の方が明るいレンズが多いですし、星空を撮影するときは手元が暗いので、できるだけシンプルな装備にしたいので。

横尾:たしかに。ちなみに、レタッチはしますか?

草原さん:露光量を上げるとか明瞭度を上げるとか、その程度です。環境光などの影響で星が目立たないときなどは調整しますが、そのくらいですね。星景写真はそのままでは未完成な場合が多いので、多少なりともレタッチは必要だと考えています。

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横尾:今はいすみ市に住まわれているんですよね?

草原さん:そうですね。いすみに来たのは54歳の時で、星空を撮り始めてから14〜5年くらい経った時のことでした。

横尾:どういう経緯で、いすみで暮らそうと思ったのですか?

草原さん:星空を撮るのが好きになってから、北海道から沖縄まで、全国を回ったんです。その中で、住みやすくて美しい星景写真や天体写真が撮れるのがいすみでした。それまでの生活とさほどのギャップもありませんでしたし、金曜日の夜に仕事を終えた友人が東京からふらっと遊びに来れる距離にあることも魅力でした。

横尾:都内に住んでいる友人に「ちょっと遊びにおいでよ」と言える距離ですよね。

草原さん:そうですね。僕自身も東京や神奈川で暮らしていた時は、金曜日に仕事が終わってからいすみに来ていたんです。

横尾:自分の住んでいる場所から離れれば離れるだけ、その場所に「行こう」と思うハードルは高くなる気がします。

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▲ 草原さん撮影(location:荒木根ダム)


草原さん:それに、いすみでは一年中星空が撮れるのが嬉しいんです。例えば、山登りをしながら星空の写真が撮りたいと思っても、冬は雪が降るので撮りに行くのが大変ですよね。同じ理由で東北や甲信越も難しい。あと、光害があるところだと綺麗に撮れないので、いすみにナイター設備を持ったスキー場やゴルフ場がないのも良かったです。

横尾:星空を撮るには、強い光の入りにくいまちが良かったと言うことですね。

草原さん:千葉のさらに南側でもそういうエリアはあるんですが、いすみは、星空の素晴らしさだけではなく、初夏には市内のいたるところでホタルが舞い、フォトジェニックないすみ鉄道もあります。これだけ恵まれた環境の場所はそうないですね。

横尾:実際に東京から引っ越してみて、不便だと感じることはありますか?

草原さん:特にありませんね。東京に住んでいたときと暮らしが変わったわけではありませんし、東京まで特急電車を使えば約1時間あれば行けますから。強いて言うとしたら、新月の夜が暗すぎて玄関で鍵穴が見つけられないことくらいかも(笑)。

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横尾:いすみでは、星空の魅力を伝える「いすみ星空学校」の代表もされていると伺いました。

草原さん:「いすみの星空の魅力を多くの方に広めたい」という想いで、まず、この地域に暮らす方、近隣の方へ向けた星空観望会や、星のソムリエ®養成講座を開いています。いすみ市に限った話ではないかもしれませんが、東京から越してくると「星空が綺麗なこと」は感動するポイントなのに、昔から住んでいると当たり前になってしまっているようです。

横尾:自分たちの暮らすまちの自慢ごとって、ずっと暮らしていると見つけにくいですよね。

草原さん:最近は、いすみ市にもいろいろな方が訪れるので、自然と自分たちが当たり前と思っていることでも、周囲から見たら自慢ごとだと気がつけるようになっているみたいです。

横尾:いすみで星空を撮り続けている草原さんがおすすめする、星空撮影に向いているスポットはどこですか?

草原さん:僕にとって、いすみはどこでも星空の撮影スポットになりますが、強いて言えば景勝地の「津々ヶ浦」ですね。星空と大小の岩を合わせて写真に収めると、とても魅力的です。あとは、展望台のある「万木城」や、いすみ鉄道の踏切と星空を一緒に撮れる「第二五之町踏切」、一部の天体マニアに有名な「荒木根ダム」、桜と菜の花の季節が特に魅力的な「高秀牧場」です。

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▲ 草原さん撮影(location:津々ヶ浦)

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▲ 草原さん撮影(location:第二五之町踏切)


横尾:普段はどのようにお気に入りのスポットを見つけていますか?

草原さん:夜に車を走らせて撮影スポットを探しています。季節、時間帯、天気によって星空の表情は変化しますから、道端でも撮りたいと思う瞬間があれば撮ってしまうんですよ。東京から通うのではなく、いすみ市に移住して良かったのは、この「撮りたい瞬間」にたくさん出会えることかもしれません。

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▲ 草原さん撮影(location:高秀牧場)


横尾:津々ヶ浦や踏切のように前景がある星空写真だけでなく、その日だから撮れる美しさを見つけながら暮らしているんですね。

草原さん:桜やホタルと星空など、四季で星空を楽しめるので、とても良いですよ。

横尾:すごく良い……。星空、とっても撮りたいです。

草原さん:ぜひぜひ。まあ、最近は僕が雨男なのか、イベントの時は本当に雨がよく降るんですけどね……(笑)。

横尾:またそのうち、星空をめがけていすみに来ますね。


取材:横尾涼(Photoli)
写真:葵(Photoli) /アイキャッチ:草原学

キーワード

  • 星空
  • 撮り方
  • 秋のいすみ取材旅

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