
「写ルンです」の使い方〜基本編〜
写真の撮り方
2025/02/20
“エモい”フィルム写真が手軽に撮れる、「写ルンです(うつるんです)」。
SNSでもよく見かけるようになりましたが、実際にはどうやって使うのかよくわからない……という声も少なくありません。
「どこで買えるの?」「どうやって使うの?」「撮った写真はスマホで見られるの?」
「そもそも写ルンですってなに?」
そんな疑問にお答えするために、写ルンですの使い方をその魅力と一緒にまとめてみました。
写ルンですの購入から写真を見るまでの使い方を、まるっとお伝えします。
初めての方も、懐かしく感じる方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。

そもそも写ルンですとは
「使い切りカメラ」と呼ばれることもありますが、実はカメラではなく、正しくは「レンズ付きフィルム」。フィルム自体に、撮影の機能が備わったものなんです。
「誰にでも簡単に写真が撮れるように」という思いから生まれ、カメラがまだ特別なものだった1980年代に登場。たくさんの人の「初めての写真体験」を担い、写真を身近なものにしました。
発売から40年近くが経った今でもなお根強く愛されているのは、その魅力が普遍的なものであるからではないでしょうか。

写ルンですの3つの魅力
①とにかく簡単に写真が撮れる
フィルムを扱うって、よくわからなくて難しそうな印象があります。でも、写ルンですならとっても簡単に、そして手軽にフィルム写真が撮れてしまうんです。写ルンですを手に入れたら、袋から取り出して、フィルムを巻き上げて、シャッターを押すだけ。難しい設定いらずで、フィルム写真の撮影ができます。

②独特の風合い
くっきりとシャープなようで、どこか曖昧さを覚える、写ルンです独特の風合い。
温かい色味と強めのコントラストが特徴的で、フィルムならではの粒子感も程よくあり、味わい深い写りです。ハイライトやシャドウの表現があまり豊かでなく、彩度も低めなので、精細に描写されている……とは言えないけれど、自分の記憶の中をそのままのぞいたような印象の写真が撮れます。

③軽くて持ち歩きやすい
約90gのボディは、旅にも、散歩にも、友達と遊ぶときにも、どこにでも連れて行けるコンパクトさ。小さなカバンに、上着のポケットに、適当にストンといれておいて、サッと取り出してパシャリ。壊れたらどうしよう、傷がついたらどうしよう、なんて心配をする必要もないので、本当に気軽に持ち歩けます。

④フラッシュがついている
スイッチをカチッと動かすだけで簡単にフラッシュを焚けるのも、写ルンですの大きな魅力。室内や、暗い時間帯の屋外など、シーンを選ばずに思い出を残すことができます。

写ルンですの使い方
では実際に、写ルンですを使ってみましょう。写ルンですを手に入れるところから、撮った写真を見るところまで、順番にお伝えしていきます。
①まずは、買う
写ルンですは、色々なところで手に入ります。カメラ店や家電量販店、バラエティショップ、コンビニなどでも販売されているほか、ネットで買うことも可能です。写ルンですは本体だけで写真が撮れるので、別途フィルムを買う必要はありません。
②そして、撮る
写ルンですを袋から出したら、背面右上にある巻き上げダイヤルを右へと送っていきます。ダイヤルが回せなくなったら、撮影準備は完了!あとはシャッターボタンを押すだけで、写真が撮れます。状況に応じてフラッシュも活用しましょう。
シャッターを切ったら、次の一枚を撮る前にまた巻き上げダイヤルを止まるまで回します。そしてまたシャッターを切る。これを繰り返して、27枚撮り切りましょう。巻き上げダイヤルが止まらずに空回りし続けたら、それが「27枚撮影し終わった」というサインです。

③撮り終えたら、現像
撮り終えた写ルンですは、写真店や家電量販店など、フィルム現像を取り扱っているお店に持ち込みます。郵送で受け付けているサービスもあるので、近くに現像できるところがない場合も安心です。
現像するときに、写真の受け取り方法を選べます。SNSに投稿したり、データで誰かに送りたい場合は、CD-ROMやスマホ転送などの方法を選ぶのがおすすめです。
現像には、少し時間がかかります。どんな写真が撮れているかな?とワクワクしながら待ちましょう。
④写真を受け取る
現像された写真を受け取って、どんな写真が撮れたか確認します。
CD-Rの場合はPCに読み込んで、スマホ転送の場合はダウンロードして、写真をプリントした場合は実際に手に取って。一枚一枚の写真が、撮ったときの気持ちを思い出させてくれるでしょう。
思ったより傾いていたり、目を瞑ってしまっていたり、自撮りしたつもりがうまくフレームに入れていなかったりもするかもしれません。それがフィルム写真のおもしろいところ。デジタルだったら撮ったその場で消してしまうような写真たちも、思い出を連れてきてくれます。
ところで現像に出した写ルンですは、もう手元には戻ってきません。また新しい写ルンですを手に入れて、次の撮影を楽しみましょう!

写ルンですで撮影するときの注意点
1mは離れよう
写ルンですのピントが合う距離は1m〜。それよりも近づくと、ピンボケして「なんの写真かわからない」なんてこともあります。きちんと写したい場合は、1m以上離れて撮影するのがベストです。

指が写り込まないようにしよう
実はよくある失敗のひとつが、指の写り込み。写ルンですのファインダーはただの覗き穴で、レンズから見えている景色が確認できないため、レンズにかかっている指に気づきにくいんです。撮影するときは、レンズの位置に注意して握りましょう。
室内ではフラッシュを使おう
スマホでは明るく撮れる室内でも、フィルム写真では真っ暗になってしまいます。屋外でも薄暗いときはしっかり写らないので、雨の日や夕方などはフラッシュを焚くのが無難です。

フラッシュ禁止の場所に注意!
場所によっては、フラッシュの使用を禁止しているところがあります。必ず確認してから使用しましょう。また、屋内では突然の光に驚いてしまう人もいるので、周囲に配慮することも大切です。
フラッシュの届く距離は3mまで!
暗い場所で遠くのものを撮ろうとしても、フラッシュの光は届きません。写ルンですのフラッシュが効果を発揮するのは3m以内。それ以上離れてしまうと、いくらフラッシュを焚いていても真っ黒な写真に仕上がってしまいます。離れすぎずに撮影するようにしましょう。

まとめ
写ルンですは、 初めてのフィルム体験にもぴったり。そして、 写ルンですならではの魅力 もたくさん詰まっています。スマホやデジタルカメラ、さらには他のフィルムカメラとも違う独特のおもしろさ を、ぜひ味わってみてください。
なんせ、 とっても簡単に体験できルンですから。